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離婚の種類

■ 協議離婚とは?
協議離婚は夫婦間の話し合いによって合意することで離婚する方法です。
協議離婚が日本では最も一般的で、全離婚件数の約9割を占めています。

注意点
この離婚方法はあくまでも夫婦二人の合意が必要で、どちらか一方が離婚を拒絶した場合は、協議離婚を行なうことが出来ません。この場合は、調停離婚になります。

離婚の種類別件数
年次 総数(件数) 協議離婚(%) 調停離婚(%) 審判離婚(%) 裁判離婚(%)
1994年 195,106 90.5% 8.6% 0.0%(72件) 0.9%
1995年 199,016 90.4% 8.7% 0.0%(66件) 0.9%
1996年 206,955 90.8% 8.3% 0.0%(72件) 0.9%
1997年 222,635 90.9% 8.2% 0.0%(81件) 0.8%
1998年 243,183 91.2% 7.9% 0.0%(76件) 0.9%
1999年 250,529 91.5% 7.7% 0.0%(77件) 0.8%
2000年 264,246 91.5% 7.7% 0.0%(85件) 0.8%
2001年 285,911 91.5% 7.7% 0.0%(81件) 0.8%

離婚成立までの道のり
夫婦間で離婚についての話し合いをする ⇒ 夫婦間で離婚の合意が成立する
⇒ 離婚届に必要事項を記入し署名押印する ⇒ 離婚届を市町村役場の戸籍係りに提出する
⇒ 離婚届が受理される ⇒ 離婚が成立する


■ 調停離婚とは?
夫婦の話し合いで解説しない場合、家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。
家庭裁判所で裁判官の関与のもと、調停委員が双方から事情を聞き、話し合いを行ないます。
離婚調停では、離婚をするにあたっての条件である慰謝料や親権者決定、養育費など離婚に関するさまざまな問題を同時に解決できます。

調停離婚の数
年次 1993年 1994年 1995年 1996年 1997年
件数 48,398 48,602 47,721 50,312 50,352
年次 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年
件数 53,352 52,885 55,560 59,005 61,001

調停離婚は年々増加の一途をたどっています。調停離婚の成立の割合は、調停成立44.6%、調停不成立18.5%、取り下げ34.8%で、調停成立の割合の方が高いようです。(司法統計年報調べ)


■ 審判離婚とは?
離婚調停で離婚が成立しなくても、家庭裁判所が離婚が望ましいと判断すれば、離婚が成立する場合があります。
この家庭裁判所の審判は、不服があれば2週間以内に異議申し立てをすれば、効力を失うという弱点があります。この審判の効力が失うと離婚不成立となります。
この為、審判離婚はあまり利用されていません。この場合、裁判離婚となります。


■ 裁判離婚とは?
離婚調停で離婚合意に達しない場合、地方裁判所に離婚訴訟を起こすことが出来ます。
離婚裁判で勝訴する為には、不貞行為や悪意の遺棄などの証拠(離婚原因)が必要になります。
離婚裁判に敗訴すれば離婚不成立となります。

期間
裁判に敗訴すれば高等裁判所に控訴し、そこでも敗訴すれば、最高裁判所に上告することも可能です。地方裁判所で審理する一審だけでも1年から1年半年、最高裁判所まで争えば3年〜5年はかかるでしょう。


離婚の進め方

◆ 協議離婚の進め方
協議離婚は、全離婚件数の約9割を占める、最もポピュラーな離婚方法です。
離婚方法も簡単で、夫婦間に離婚の合意があれば、離婚届に署名をして役所に届けて受理されれば離婚成立です。

届け出
離婚届を提出する場所は、結婚中の夫婦の本籍地か、離婚届を出す時点での夫婦どちらかの所在地の市区町村役場の戸籍係りです。
協議離婚には裁判所は関与せず、法定上の離婚原因も一切必要ありません。
その為、なぜ離婚するのか?離婚の理由は?などのプライバシーを聞かれることなく、離婚届を提出できます。
役所に届け出る手数料も一切かかりません。

どちらか一方が離婚に反対・拒絶した場合は?
どちらか一方が離婚に拒絶すれば、協議離婚することが出来ません。たとえ、拒絶している方の浮気や暴力が原因でも、離婚できません。
どうしても、離婚をしたければ【 離婚調停 】や【 離婚裁判 】で争うしかありません。

離婚の受理
離婚が成立するのはあくまでも「受理」された時点で、役場に離婚届を届けたから離婚が成立するものではありません。
「受理」とは、市区町村長が離婚届を民法や戸籍法に照らし合わせて審査し、届出が合法かどうかを判断して、合法だと判断した時点で「受理」されるのです。
しかし、これはあくまでも形式的なもので、基本的には離婚届がほんとうに当事者の真意によるものかどうかなど審査したりはしません。
実際には、離婚の効力が発生するのも受理されてからではなく、届け出があった日になります。

注意点
不受理申出書
離婚の意思がなくても、夫婦のどちらか一方が勝手に離婚届を出しても簡単に受理され離婚が成立してしまう危険性があるのです。
離婚届を勝手に出されない為に、【 不受理申出書 】を自分の本籍地の市区町村役場の戸籍係りに提出しておきましょう。
有効期限は6ヶ月で、何度でも更新できます。
また、不受理届出を取り下げるには【 取下書 】を市区町村役場の戸籍係りに提出します。

必ず書面で
協議離婚での決定事項(慰謝料や養育費、財産分与など)は必ず、書面で作成しましょう。口頭のみの取り決めだと、取り決めた約束が離婚後に破られる危険性があります。
取り決めや約束事はすべて書面(公正証書や念書)で交わしましょう!

※ 協議離婚を無効にする
家庭裁判所に離婚無効の確認を求める調停を申し立てます。
相手側が離婚無効に合意すれば、離婚無効が成立しますが、合意しなかった場合、地方裁判所に訴訟を起こします。この裁判に敗訴してしまうと離婚無効は認められません。


◆ 調停離婚の進め方
夫婦間の話し合いでは解決しない場合、家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。
離婚調停では、離婚に関する問題(慰謝料、財産分与、親権、養育費など)を話し合うことが出来ますが、強制力はなく、夫婦間の合意がなければ離婚が成立しません。
離婚裁判を行なう前に離婚調停で解決の道を探ることが義務づけられています。(調停前置き主義)

調停の申し立て
申し立てを行なう側 ⇒ 申立人
申し立てをおこされた側 ⇒ 相手方

調停の申し立ては夫婦のどちらか一方が、家庭裁判所に口頭若しくは書面(夫婦関係事件の調停申し立て書)にて申し立てを行ないます。
添付書類としては、夫婦の戸籍謄本で、申し立て書には離婚に至った経緯や希望の慰謝料、財産分与などを記入する欄があります。
申し立てる裁判所は原則として相手方の現住所の家庭裁判所に申し立てます。
ただし、双方の合意や健康上の理由(小さい子供がいる場合など)から裁判所を変更することが出来る場合もあります。

調停の進め方
調停の申し立ての受理後、申立人と相手方に第一回目の調停の呼び出し通知が届きます。この日時の変更を希望する場合は、「期日変更の申請書」を提出します。
離婚調停は家事審査官(裁判官)と二人の専門的知識を持つ家事調停委員(男女各1名)が家事調停委員会を組織して調停を進めます。
調停は、調停室で行い、申立人と相手方が個別に調停室に入り、それぞれが家事調停委員と30分程度話し合いが進められます。
調停終了の期間は平均して半年ですが、この間いつでも調停を取り下げることが可能です。
また、調停で結果が出そうにないと裁判所が判断した場合は、調停不成立となります。

終了の手続き
離婚に関して、お互い合意すれば離婚調停は終了となります。
終了すると調停調書が作成され、話し合いで取り決めた事項が記載され、離婚が成立致します。

離婚届け
調停が成立したら、申し立てた方が、10日以内に夫婦の本籍地か届出人の所在地の市区町村役場に戸籍変更届と離婚届を提出します。
期間を過ぎてしまうと、戸籍法上3万円以下の過科に課されます。

個人出頭主義
調停離婚は当事者が必ず出頭しなければならないという「個人出頭主義」を行なっています。
しかし、議題が金銭問題など特定の場合、弁護士が代理人で出頭すればOKの場合もあります。

婚姻費用の分担請求
長期にわたる離婚調停中の生活費ももちろん相手側に請求できます。

調停前の仮の処分の申請書
相手側が離婚がまだ成立していない時点で、財産を処分させない為に、これを禁止する処置として「調停前の仮の処分の申請書」を提出しておきましょう。


◆ 審判離婚の進め方
調停離婚で例外的に家庭裁判所が独自の判断で一方的に離婚を成立させることがあります。
これが【 審判離婚 】です。審判離婚が適当だと認められるのには以下のような場合があります。

@実質的に離婚の合意は得られているが、なんらかの事情で調停成立時に出頭できないとき
A合意できない理由が主に感情的反発であるとき
B夫婦双方が審判離婚を求めたとき
C親権の問題など早急に結論を出したほうがいいと判断されるとき
Dいったん離婚に合意した後に、一方が気持ちを変え、調停への出頭を拒否したとき


家庭裁判所は調停によって事実を調査し証拠なども調べて、双方にとって公平になるように審判を下します。
しかし、審判告知の日から二週間以内に一方が異議申し立てをすれば、この審判の効力がなくなるという弱点もあります。
二週間経過しても、審判に異議申し立てがない場合は離婚成立が確定致します。確定後は調停離婚と同じ手続きを行ないます。


◆ 裁判離婚の進め方
地方裁判所に離婚訴訟を起こします。離婚裁判では離婚とともに、親権や監護者の決定、財産分与、慰謝料などの請求も同時に審理することが出来ます。
離婚裁判の判決は絶対的な効力があり、判決を拒否することや慰謝料などの支払いや財産分与の決定にも強制力が発生致します。

訴訟の手続き
訴訟を起こす側 ⇒ 原告
訴訟を受ける側 ⇒ 被告

裁判の申し立てには、原告が「訴状」を法律で定められた地方裁判所に2通提出致します。
訴状と一緒に調停不成立証明書戸籍謄本も添付します。

管轄裁判の取り決め

@裁判を起こす時点で夫婦が同居していればその住所の管轄裁判所
A別居中の場合は、最後に一緒に住んでいた場所に今も夫婦のどちらかが住んでいるなら、その住所の管轄裁判所
B二人とも以前の住所に住んでいないときや、最初から一緒に住んだことがなければ、夫婦のどちらかが現在住んでいる住所の管轄裁判所


期間
裁判離婚で勝訴する為には相手側の不貞行為や悪意の遺棄などの証拠が必要となります。
法律上定められている離婚原因を証明しなければなりません。
もし、地方裁判所で敗訴して、最高裁判所まで上告すると3年〜5年はかかるでしょう。

注意点
プライバシーは守られない
裁判は傍聴自由の公開裁判で行なわれます。

有責配偶者からの離婚請求
最近の裁判では有責配偶者(離婚の原因を作った側)からの離婚請求を積極的破綻主義から認める場合があります。しかし、これは以下の3条件をみたす場合に限ります。

@別居期間が相当年数(8年ほど)に及んでおり、その間の生活費を支払っていること
A未成熟の子供がいないこと
B離婚によって、相手側が精神的、社会的、経済的に過酷な状態におかれないこと


欠席裁判は被告の不利になる
裁判は被告が欠席しても、進行します。
欠席は被告に不利で原告の訴えを全面的に認める判決が出る可能性があります。


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